厚生労働省は、10月30日に開かれた薬事・食品衛生審議会血液事業部会の運営委員会に、核酸増幅検査による献血血液のHIV抗体陽性件数を報告した。それによると2006年109月では、10万件当たり陽性件数が1.979件と過去最高であった。
9カ月間の献血件数は373万8551件で、このうちHIV抗体陽性は74件(うち女性3件)だった。昨年1年間では、献血532万0602件に対し、陽性件数は78件(女性3件)である。
献血数10万件当たりの数字で比較すると、昨年が1.466件だったのに対し今年は1.979件と、陽性率は昨年を大幅に上回るペースとなっている。年間ベースで、過去最高を記録するのは確実な情勢だ。
厚労省は「感染を知らずに献血した人が増加しているのではないか。医療機関等でも検査体制を充実させる必要がある」との見解を示した。