養命酒製造は、業務・資本提携先である大正製薬との共同開発によるドリンク剤を、9月1日から新発売する。6種の植物性生薬のほか、タウリンやビタミン類など有効成分11種を配合した滋養強壮ミニドリンク剤「リオン(Re:on)」(指定医薬部外品)で、同社としてドリンク剤を手がけるのは初めて。まず福岡県、佐賀県、山口県の薬系ルートを中心に地域限定で先行発売し、将来的に販売エリアを拡大していく計画。製造は大正製薬で、販売は養命酒製造が行う。
養命酒製造は、従来の医薬品・食品の垣根を超えた競争に対応し、新たな着想と視点で健康関連市場の成長機会の取り込みを図ることが必要と判断し、05年に大正製薬と業務・資本提携を行った。両社では、大正製薬が持つドリンク剤の開発力と、養命酒製造の生薬関連ノウハウを活用した新たなドリンク剤、健康食品の共同開発を進めてきた。今回のドリンク剤は、共同開発商品の第一弾で、昨年11月に製造販売承認を得ていた。
ミニドリンク剤「リオン」は、東洋医学の発想から学んだ植物性生薬6種(ニンジン、ショウキョウ、タイソウ、ケイヒ、シャクヤク、カンゾウ)と、タウリン、ビタミンE、ビタミンB2・B6、ニコチン酸アミドの計11種の有効成分を配合した。ノンカフェインで、カフェインが気になる人や、就寝前やかぜの時も服用できる。税込み希望小売価格は、1本(50mL)399円。
開発には、主力商品である「養命酒」のユーザーの声を生かした。「アルコールの入っていない、養命酒的な商品が欲しいと、かねてより強い要望があった。ユーザーだけでなく、当社としても待望の商品」(塩澤太朗社長)とするなど、大きな期待を寄せる。幅広い層の需要を獲得するため、辛みや苦さといった、生薬特有の味を抑えた柑橘系風味とするなど、服用しやすさにも配慮した。
同社では「薬用酒のトップメーカーとして、ドリンク剤市場に新規参入し、『養命酒』へのニーズの補完をすることで、滋養強壮薬マーケットの拡大に向けた取り組みを行っていきたい」としている。