国立社会保障・人口問題研究所は10月27日、2004年度社会保障給付費の状況を取りまとめ、公表した。それによると給付費総額は85兆6469億円で、前年度より1.6%増加し、過去最高を更新した。対国民所得比は23・72%で、前年度より0.21ポイント上昇した。また、国民1人当たりの社会保障給付費は67万0800円で、前年度より1.6%増えた。
部門別にみると、▽医療が27兆1573億円(構成比31.7%)▽年金45兆5188億円(53.1%)▽福祉・その他が12兆9744億円(15.1%)――となっている。伸び率は、医療が2.0%で前年度の1.3%を上回ったほか、年金は1.6%、福祉・その他は0.8%の伸びであった。
社会保障財源は、収入が93兆0206億円で、前年よりも8.1%減少した。項目で最も多いのは社会保険料で53兆7541億円(収入総額の57.8%)、次いで税の28兆6369億円(30.8%)である。