帝人ファーマは1日付で、中国での自販体制を構築するため、中国の上海に営業拠点として「帝人医薬諮詢有限公司」を設立した。来春にも中国での自販を開始したい考えだ。営業体制の強化や新薬の投入によって、約2億円の売上高を、2012年には5倍以上に拡大する方針だ。帝人は、中期経営計画で医薬品や医療機器の海外展開を強化するとの方針を示しており、今回の取り組みもその一つ。
中国では、活性型ビタミンD3製剤「ボンワン」(日本名「ワンアルファ」)、乾癬治療薬「ボンアルファ」の販売を委託してきた。今回、中国でも高齢化が進み、骨粗鬆症治療剤などの需要が増えると考え、現地法人を設立し、自販体制に切り替えることになったとしている。
拠点には、MRを10人程度配属する。将来的には、MRを40人まで増員し、上海のほか、北京や広州など主要16都市をカバーしたい考え。
他にも、現在開発中の痛風・高脂血症治療剤として開発を進める「TMX”67」の投入も視野に入れている。
また、同日付で、韓国の製薬企業の柳柳と合弁会社「ユーユー・テイジン・メディケア」を設立し、在宅酸素療法の市場形成と拡大を狙うことになった。
帝人ファーマによると、11月から在宅酸素療法が韓国でも保険適用されたことから、自宅での酸素濃縮期の需要が増加すると考え、合弁会社を設立したとしている。
ユーユー・テイジン・メディケアは、酸素濃縮器のレンタル、整備を行っていく。帝人ファーマは、酸素濃縮器などの製品や、販売ノウハウ、整備技術を供与する。 2010年に69億ウォンの売り上げを見込む。