アステラス製薬は、ブラジルのサンパウロに医薬品販売子会社「アステラス・ファーマ・ブラジル」を設立した。成長著しいブラジル市場に本格参入し、グローバル展開を加速させる。
アステラス製薬は既に、欧州、米国、アジアなど世界52の国と地域で事業を展開しているが、ブラジルでは主力の免疫抑制剤「プログラフ」やアトピー性皮膚炎治療薬「プロトピック」、前立腺肥大症治療薬「タムスロシン」を導出し、事業展開を進めてきた。今回、アステラス・ファーマ・ブラジルを設立することで、泌尿器領域を中心に自社販売を開始し、ブラジルでの事業拡大を目指すことにしている。ブラジル市場への参入で、経済成長が著しいBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)全てに販売子会社を持った。
ブラジル販社では、前立腺肥大症治療薬「オムニック」(一般名:タムスロシン塩酸塩)とオムニックの徐放性製剤「オムニック・オーカス」の販売活動を、今年度後半から2010年度前半に開始させる予定。
ブラジルの医薬品市場は、08年で約125億ドル(約1兆1746億円)で、世界10番目に位置している。