大正製薬は、ドリンク剤「リポビタンD」や発毛剤「リアップ」の不振などで2007年度中間業績、通期業績を下方修正した。当初から減収減益の予想であったが、今回当初予想より通期で売上高を5・7%、当期純利益で29・3%下回る見通しとなった。7月にも売上高、営業利益、経常利益を下方修正しており、業績修正は今年度2度目となる。
売上高へはリポDとリアップの落ち込みが大きく影響した。リポDは、短い残暑と価格競争激化、食系ルートを中心とした流通在庫に時間がかかったとして、中間期で予想より57億円減、通期で103億円減。
リアップは、価格競争に陥ったことや毛髪剤市場の縮小傾向、エントリーユーザー開拓が計画通り進まなかったことが背景にあるとして、中間期で予想より11億円、通期で27億円にそれぞれ下方に修正した。
その結果、売上高は中間期で予想より6・2%下回る1215億円、通期では5・7%下回る2640億円の見通しとなった。
利益面では、減収に加え抗菌剤「クラリス」の15周年企画の実施などで販促費を押し上げたほか、研究開発費の増も見込まれ、当期純利益は中間期で予想より22・6%下回る120億円、通期では29・3%下回る205億円の見通しとなった。
当期配当は一株27円で当初通り。