子宮頸がん征圧を目指す専門家会議、子宮頸がんを考える市民の会、ティール&ホワイトリボンプロジェクト、日本対がん協会の4団体は2日、舛添要一厚生労働大臣に子宮頸癌検診の検診率向上や、ヒトパピローマウイルス(HPV)予防ワクチンの早期承認などを要望した。これを受け舛添厚労相は、予防ワクチンの保険適用に前向きな意向を示した。
具体的な要望内容は、▽現在承認申請中の予防ワクチンの早期承認▽細胞診とHPV検査を用いた有用な検診制度の確立▽公費負担や公的医療保険制度による被接種者の負担軽減--の3点。
予防ワクチンについて、野田起一郎氏(子宮頸がん征圧をめざす専門家会議議長)は、「既に100カ国で承認されている」とし、舛添厚労相に国内での早期承認を求めた。これに対し舛添厚労相は、「他のものより優先させて承認していきたい」と述べた上で、「最終的には保険制度が適用されることが望ましい」との考えを示した。
また、検診制度の確立と費用負担の軽減については、今年度補正予算に約216億円を計上し、子宮頸癌と乳癌検診の無料クーポンを配ることを強調し、「諸外国でも公的な負担をしているので、国内でも対応を考えていきたい」と述べた。