厚生労働省は05年度のインフルエンザワクチンによる副作用の報告状況をとりまとめ、9月28日に公表した「医薬品・医療機器等安全性情報」(No.228)に掲載した。
それによると、05年度のインフルエンザワクチンの推定出荷本数は約1932万本で、このうち企業等から副作用として報告されたのは102症例、139件。副作用の内訳は肝機能障害等14件、発疹等11件、ショック・アナフィラキシー様症状10件、発熱10件、注射部位の紅斑・腫脹等9件、痙攣7件、ギラン・バレー症候群4件などだった。
また、報告された102件のうち、死亡したのは3症例だが、専門家によるインフルエンザワクチン等について評価する検討会ではいずれもインフルエンザワクチン接種との因果関係は評価できなかったとしている。これとは別に06年にもインフルエンザワクチン接種による死亡症例が2例報告されているが、これについても同検討会ではいずれもインフルエンザワクチン接種との因果関係は評価できないとしている。