インドでジェネリック(GE)薬や原薬の供給を行う製薬企業ザイダスグループ(グジャラート州、会長兼社長・パンカジュ・P・パテル氏)が、日本のGE市場に参入することになった。都内に日本法人「ザイダスファーマ」を設立し、9月1日から営業を開始した。流通・販売網を持たないため、国内GEメーカーなどと半年以内の提携を検討しており、2007年をめどに最初の製品投入を目指す。
100%子会社の日本法人は8月25日、東京都新宿区に設立され、資本金は現在100万円(近く増資予定)。社長には、エーザイの渉外室長など日本の製薬業界で30年以上の経験を持つという川端一博氏が就任した。成長目標など詳細は「具体的にはまだ決まっていない」としている。
日本法人によると、ザイダスグループは1952年に設立された製薬企業で、年商は約375億円。循環器、女性のヘルスケア、呼吸器、疼痛管理、感染症領域を主力としている。世界40カ国に事業拠点を持ち、6000人以上の従業員がいる。
同社は、07年をメドに最初の製品を投入する計画で、循環器などが中心とみられるが、今後提携する企業との交渉の中で品目数を含め決めるという。親会社からの導入のほか、提携企業の製品を扱うとしている。
GE薬のほか、原薬、中間体、製剤などの共同開発、共同販売、受託製造といった分野でも日本の製薬会社との提携を検討している。候補には、GEメーカーだけでなく、新薬メーカー、創薬ベンチャーも視野にある。
親会社のパテル会長兼社長は、日本法人を通じ「創業以来、低価格・高品質の医薬品を供給することにより医療分野のニーズを満たすことを常に目指してきた」とし、「日本の皆様にも貢献する機会をつかみたいと思っている」とコメントしている。