厚生労働省は27日、スイッチOTC化を進める医療用医薬品の候補として、日本薬学会が新たに選定したプロトンポンプ阻害薬のランソプラゾール、オメプラゾールなどを含む18成分を発表した。日本医学会およびその分科会107団体の意見を聞いた上で、8月末の薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会で審議する。
厚労省は、医療用医薬品成分のスイッチOTC化を促進させるため、一般用への転用が適当と考えられる成分について、▽有効性▽安全性▽転用が適当と考えられる理由――などの概要の取りまとめを日本薬学会に委託。概要を公表した上で、関連する医療関連学会に、一般用医薬品への転用について意見を照会し、概要と関連学会の意見をもとに、薬食審で可否を検討するという新たなスキームを2007年から導入している。
昨年8月には、この新たなスキームにより、日本薬学会が選定した12成分のうち7成分を転用することが決まり、関係企業に開発を要請した。今回、日本薬学会が選定した18成分は以下の通り。
▽フルルビプロフェン=抗炎症薬
▽ナジフロキサシン=抗生物質含有製剤、経皮
▽レバミピド=胃粘膜保護薬、内服
▽コレスチミド=コレステロール吸収阻害薬、内服 ▽ベンダザック=抗炎症薬、経皮
▽クロベタゾン酪酸エステル=副腎皮質ステロイド、経皮
▽トラニラスト=抗アレルギー性点眼薬、点眼
▽アンレキサノクス=アレルギー用鼻炎等用薬、内服
▽オフロキサシン、ノルフロキサシン=抗菌薬含有製剤、点眼
▽オメプラゾール、ラベプラゾールナトリウム、ランソプラゾール=プロトンポンプ阻害薬、内服
▽デキサメタゾン=副腎皮質ステロイド、粘膜
▽アルファカルシドール、カルシトリオール=ビタミンD3製剤
▽ドンペリドン=消化管運動調整薬、内服
▽フドステイン=去痰薬、内服