ファイザーは、「ジェイゾロフト」の製品情報冊子に記載している内容を、一部改めることにした。日本精神神経科診療所協会(日精診、会長三野進氏)が、記述に疑問を投げかけていたことに対する回答。「日本の臨床試験の結果はうつ病、パニック障害いずれにおいても効果を保証するには不十分であり(中略)、精神科専門医を中心に処方をお願いします」の箇所を削除し、国内臨床試験の概要とうつ病、パニック障害の適応を取得した経緯を示す内容に改める。
ジェイゾロフトは7月にファイザーが発売したSSRI。日精診は6月27日付で、うつ病、パニック障害の適応をめぐる問題箇所のほか、「再燃抑制効果」を示す資料の開示など、五つの質問をファイザーに提出していた。これに対する回答がファイザー側からなされたことを、8月16日の「日精診FAXニュース」で告知した。
うつ病、パニック障害の適応をめぐる記述についての疑義には、多くを医薬品医療機器総合機構のホームページで公開されている審査報告書を引用する形で回答している。
また再燃抑制効果については、「薬事・食品衛生審議会で審査、承認を受けたものではない」としながら、再燃率がプラセボに比べて有意に低かったとし、「再燃抑制効果を含む抗うつ効果が認められたと解釈している」と回答した。